C言語 ポインタ完全制覇 改訂版が発売されます!!

2001年の発売より、実に17年、第18刷を数えるロングセラーとなった「C言語 ポインタ完全制覇」の改訂版が発売されます。

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私の作成した紹介ページはこちら。

「C言語 ポインタ完全制覇(第2版)」書籍情報

技術評論社さんの紹介ページはこちら

新・標準プログラマーズライブラリ C言語 ポインタ完全制覇:書籍案内|技術評論社

Amazonでは現在予約注文が可能です。

https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/477419381X/gihyojp-22

技術評論社さんでの電子書籍版(PDF)販売、およびKindle化の予定もあります。

 

「なんでいまさらCの本?」と思う人が多いかもしれません。私自身そう思わなくもないので当然です。しかし、現在でも、WebやTwitterで検索してみると、Cのポインタで苦労している人はまだまだたくさんいるようです。ていうか著者からすると、最近書いた「Webサーバを作りながら学ぶ 基礎からのWebアプリケーション開発入門」よりも、17年も前に書いた「C言語 ポインタ完全制覇」の方がTwitter検索するとよっぽどたくさんかかってくる、という、喜んでいいのか悲しむべきなのか、という状況がずっと続いていたりします。

旧版「C言語 ポインタ完全制覇」は、自分で言うのも何ですが、Cのポインタおよび宣言の構文について、当時としては画期的な説明をした本であったと思っています*1。最近でも時々、「Cの宣言は英語順で読むといいよ!」という記事がはてなブックマークに上がってきたりしますが、この「英語読み」を日本で最初に言い出したのは、おそらくこの本(の原型となったWebページ)です*2

 Cのポインタで悩んでいる人も、Cのポインタが「わかっているつもり」の人も、だまされたと思って上記書籍情報のページくらいは読んでみてください。

今回の改訂では、旧版と大きく構成を変えたわけではないですが、さすがに17年も経てば直すべきところも出てきます。以下のような点で加筆・修正を行っています。

  • C99の可変長引数(VLA)やC11のライブラリに言及
  • ASLRやDEPといった今時の機能にも言及
  • サンプルプログラムの動作環境の64bit化
  • 1章に、「メモリとアドレス」の項を追加。17年前にCプログラマを志す人ならある程度前提にできたかもしれませんが、今時はそうもいかないと思われるので。
  • 「補足」を目次に載せました(これはご要望が多かった!)。
  • その他、細かい修正。

何しろ旧版が323ページのところ、今回は367ページありますので、相応の書き足しを行ってます。旧版をお持ちの方も、ぜひどうぞ。 

*1:と言いつつ、実のところ文法通りの説明をしているだけなので、「なぜ私以外の人がもっと早くこういう本を書いてくれなかったんだろう」というのが正直な気持ちでもあります。

*2:たとえば「エキスパートCプログラミング」にも宣言を読むダイアグラムはありますが、いきなり日本語を組み立てているので末尾から文章を作るという妙なことになっています。どうして訳者注くらい入れてくれなかったんだろう……