レイプ→妊娠→中絶のエロゲがよろしくないと言うけどさ

エロゲってやったこともないので(本当だってば)適当に書くんだけれども。

なんかレイプ→妊娠→中絶のエロゲに海外から物言いがついて騒ぎになっているようだけど、かの作品がレイプを容認するような内容であったとしても、id:rnaさんが言うように

『THE レイプマン』がそうであるように、レイプを正面から正当化するような描写はレイプが深刻な人権侵害であることが合意されている社会においてはむしろ安全だ。激しい嫌悪感を引き起こすか、不条理なブラックジョークとして受け止められるのが関の山だからだ。

だと思うわけですよ。レイプがいいことだとは誰も思っていなくって、だからこそ陵辱系とか鬼畜系とかのジャンルが成立するわけでしょ。

ファンタジーとしてすら有害、ということなら、「レイプしといてハッピーエンド」みたいなのの方がよっぽど有害だと思うし、個人的には不快に思う。そんな作品存在しない? ならいいんですが。でも、私は詳しくないのですけど(本当だってば)、mixiのリンクから辿ったらそんなのがいくつも出てきたような。

差別構造の固定ということを言うんなら、女性側が徹底して受身の存在として規定されている――たとえばドラえもんみたいなマンガの方がよっぽどたちが悪いと思うんですけどねえ。マンガといえば、「みゆき」は主人公の水着ドロから話が始まったし、同じくあだち充の「ショート・プログラム」の最初のやつの表題作は主人公の趣味が覗きではなかったか。そういや「ナイン」のピッチャーは痴漢とか下着ドロとかしてなかったか。こういう犯罪を容認する(しているように見える)ことの方が、よっぽど罪が重いように思うんだけれども。

それでも教えてエロい人 - 非国民通信

私が保守的と呼ぶところのエロゲー、端的に言えば「ハーレム型」なのですが、売れているのはそういうものです。作中で性行為に及ぶ(権利がある)男性は主人公一人、そして主人公を待ちわびるヒロイン達、ヒロイン達が主人公以外の男から触れられることは厳禁です(大手がそれをやったら、「地雷」とか「鬱展開」と呼ばれ、マジで脅迫状が送りつけられる業界なのです)。ヒロイン達の性は男主人公の後宮に留め置かれ、それが男女双方にとっても幸福なものとして描かれる、それが売上ランキング上位を占める主流派エロゲーです。「凌辱系」を規制してこういう世界観を残すとしたら、山谷えりりんのような父権主義者には望ましいかもしれませんが、人権団体にはどうでしょうね?

だからといってドラえもんあだち充作品やそのへんのエロゲを規制すべきとは私は思わないのですけど。

追記:
女性差別や性被害に抵抗するために、陵辱ゲームの法規制にも反対する - わたしはパパの嫁になりたい。

ですが助長する可能性自体は
陵辱ゲームに限らず、
純愛を題材にした非ポルノや
女性向のポルノにも
充分あり得ると思います。

ですよねえ。ということでトラックバックを打ちつつ追記。