月刊「たくさんのふしぎ」に対する抗議と福音館書店とmixi記事と

mixiにこんな記事がありました。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&id=1064218

愛煙家おじいさん登場、児童誌が販売中止に
福音館書店(塚田和敏社長)は28日、月刊「たくさんのふしぎ」の2010年2月号として発売した「おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり」(文・絵、太田大輔)を販売中止にすると、ホームページで発表した。
対象年齢は小学校3年生からで、発明家のおじいちゃんが2人の孫に江戸時代の暮らしを説明する内容。おじいちゃんはたばこ好きの設定で、喫煙したまま孫たちと同席する場面が何度も描かれている。
喫煙に反対する団体などから「たばこを礼賛している」「たばこ規制枠組み条約に違反する」といった指摘があり、同社は販売中止を決定した。
ホームページでは、塚田社長名で「(たばこは)小道具として使用したものであり、喫煙を推奨したりする編集意図はまったくありません」と説明。「しかしながら、子どもの本の出版社として配慮に欠けるものでした」と謝罪した。

上記記事では「喫煙に反対する団体などから」とありますが、福音館書店謝罪ページを見る限り、そもそも団体とは書かれておらず「読者の方」としか書いてありません。

関連するmixi日記経由で知ったのですが、どうも抗議元はこちらのブログのようです*1
踊る小児科医のblog (くば小児科クリニックのブログ)

私自身非喫煙者ですし、かなり嫌煙サイドの人間だと思うのですが、それにしてもフィクションでの単なる喫煙シーンにまでとやかく言うつもりはありません。この抗議はやりすぎでは? と思いますし、嫌煙運動がこんなヒステリックなものであるという印象、あるいは嫌煙に反論する口実を暴力喫煙者側に与えてしまう点において迷惑に感じます。

ただまあ正直なところ、世間は広いので、こういう抗議をする人も中にはいることでしょう。

もし、たったひとりの抗議で販売中止/回収に至ったであれば(そうでないと信じたいですが)、表現の自由を守る意味からすれば、そっちの方がまずいように思います。真相はどうなんでしょう。

「踊る小児科医のblog」の関連記事:
「たくさんのふしぎ」2010年2月号販売中止に(その1) - 踊る小児科医のblog
「たくさんのふしぎ」2010年2月号販売中止に(その2) - 踊る小児科医のblog
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関連はてブ
http://b.hatena.ne.jp/entry/blog.goo.ne.jp/kuba_clinic/e/44c2eef735f81878d953002adba35d25

*1:12/31追記:コメントで情報をいただきました。少なくとも日本禁煙学会と「NPO法人 子どもに無煙環境を推進協議会」からも抗議があったようです。